譲渡する

今は外で暮らしている猫だけど、いつかは新しい飼い主を見つけてあげたい。

そう考える人もいると思います。

猫の譲渡活動とは新しい飼い主(里親)を探すことです。

自分で飼うことはできない環境だとしても、猫の譲渡はできます。

しっかりと手順を踏んで譲渡活動を始めれば、譲渡が早く進みます。

のら猫は日本中にあふれていて、すべてを保護することはできません。

しかし、譲渡活動に関わる人が増えれば助かる猫も増えます。

大変なこともありますが、保護した猫が幸せになるのを見届けられる譲渡活動はやりがいがあります。

目次

譲渡しやすい猫の特徴

譲渡しやすい猫の特徴があります。

しかし、この特徴に合わなくても十分譲渡できる可能性があるのでご安心ください。

  • 生後6ヶ月以下の仔猫
  • 人慣れしている
  • 珍しい毛色と長毛

猫は若い方が譲渡しやすいです。

特に生後6ヶ月以下の仔猫の場合は、月齢が若いほうが人気があります。

しかし、1ヶ月未満の仔猫を保護した場合は哺乳が必要です。

生後6ヶ月を過ぎるとだんだんと難しくなってきます。

猫の性格も重要です。

人に慣れていて、スリスリしてくる猫は毛色が珍しくなくても人気があります。

性格は生まれ持ったものですが、保護した当時はビクビクしていても慣れてスリスリ猫になることもあります。

成猫でも人に慣れていれば、時間をかけることで譲渡できます。

逆に人に慣れていない成猫の場合、譲渡活動はさらに時間がかかります。

時間をかけて人慣れの練習をしていきます。

里親が見つからなかった時は、自分で終生飼育する覚悟が必要になります。

珍しい色や長毛は人の目につきやすく、譲渡しやすい傾向があります。

猫は見た目で運命が変ってしまうことがあります。

見た目がかわいかったり珍しいと、多少人に慣れていなくても里親が見つかりやすいです。

人気のある毛色と毛質は次のようなものがあります。

  • 長毛
  • 半長毛
  • グレー系色
  • パステル系色
  • 三毛
  • 茶トラ
  • 白猫
  • 黒猫
  • 垂れ耳(のら猫でも時々いる)

家の中で保護する

譲渡活動の始まりは猫を捕まえることです。

人に慣れていない猫の場合はなかなか捕まらないこともあります。

その時は捕獲器を使うこともあります。

家の中で保護することで、新たに感染してしまうウイルスや寄生虫を防ぎ、猫の性格や習性を知ることができます。

時々猫を保護せずに、外でお世話をしながら譲渡活動をする人もいます。

外にいるとウイルスや寄生虫の新たな感染の可能性があり、そのまま里親になるには心配があります。

外の環境で猫の被毛が汚れているため、なかなか里親が見つからない場合が多いです。

譲渡後に夜鳴きやトイレの失敗など、外ではわからなかった行動が出てくる可能性もあります。

特別な理由がない限り家の中で猫を保護して、性格や行動がある程度わかってから譲渡活動を始めることをおすすめします。

猫を保護しておく場所

猫を保護したら、猫を入れておくケージが必要です。

外で暮らしてきた猫はどのような寄生虫やウイルスを持っているかわかりません。

自宅に先住猫がいる場合は感染を防ぐために、保護した猫を隔離します。

できれば先住猫がいる部屋と別の部屋に隔離します。

その部屋でケージに入れてそっとしておきます。

別の部屋への隔離が難しい場合は、同じ部屋でケージに入れて隔離します。

直接の接触を避けるためにケージにタオルをかけます。

先住猫がいない場合も、検査や駆虫が済むまでケージで隔離するほうが安心です。

ノミ駆除薬をつけた後も丸1日はノミが生きています。

ノミが飛んでも掃除しやすい場所にケージを置きましょう。

猫がケージに入っていれば、ごはんは食べているか、トイレはきちんと使えるかなど確認しやすくなります。

猫も自分の居場所ができるため落ち着いて過ごせます。

なるべく早く動物病院へ

猫を保護して、そのままの状態で譲渡できる可能性は低いです。

最低限の医療処置をして、里親を探し始める方が近道です。

次の医療処置や検査をしておくことをおすすめします。

  • 3種混合ワクチン
  • ノミダニ駆虫
  • 消化管内寄生虫駆虫
  • 糞便検査
  • ウイルス検査
  • 全身の身体検査
  • 生後6ヶ月以降は不妊手術

里親になる方も安心して迎えられるので譲渡活動がスムーズになります。

また譲渡会に参加する場合の必須条件にもなっています。

ひとつずつ説明していきます。

3種混合ワクチン

混合ワクチンには猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症)、猫ヘルペスウイルス感染症、猫カリシウイルス感染症の3種が含まれます。

パルボウイルスは、免疫のない猫に強い腸炎を起こす感染症です。

一度ワクチン接種をすると、高い予防効果があるとされています。

譲渡前に3種混合ワクチンを接種すれば、譲渡後に体調を悪くすることが少なくなります。

生後2ヶ月で1回目のワクチン接種をして、その1ヶ月後に追加接種をすることが一般的です。

ワクチン接種してから数日は、副作用で食欲が落ちたり、嘔吐をすることがあります。

ワクチン接種した後、数日待ってから譲渡した方が安心です。

ノミ駆虫

のら猫の体表にはノミ、ダニ、シラミなどの寄生虫がよく見られます。

ノミは必ずと言っていいほどいます。

猫を保護したらなるべく早く駆虫しましょう。

小さな仔猫に多数のノミが寄生すると、貧血を起こすこともあります。

ノミ取りシャンプーや市販の駆虫薬は効果が低く、完全に駆虫するのは難しいです。

動物病院で処方してもらうか、処置してもらいましょう。

ノミは短い生涯で数百個の卵を産みます。

1匹いると家中に広がるため、一番最初に駆虫することが大切です。

消化管の寄生虫駆除

お腹の中(消化管内)にも寄生虫がよくいます。

一般的に多いのは、糞便から感染する猫回虫やコクシジウム、毛づくろいの時にノミを飲み込んで感染する瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)、カエルなどを食べることで感染するマンソン裂頭条虫です。

寄生虫には地域性もあり、カエルなどがあまりいない都市部でマンソン裂頭条虫を見ることは珍しいです。

寄生虫は嘔吐、下痢、食欲不振などの原因になります。

寄生虫の種類によって駆虫薬は異なります。

多くは糞便検査で見つかるので、動物病院で検査と駆虫をしてもらいましょう。

糞便検査

猫の消化管の寄生虫や虫卵の検出や、腸内細菌のバランスなどもわかります。

猫の体内に入った直後の寄生虫は虫卵を排出しません。

糞便検査のタイミングによって、感染していても検出できないことがあります。

最初の糞便検査で寄生虫が見つからなくても、1~2週間あけて3回は検査をすることをおすすめします。

動物病院に持っていく糞便はできるだけ新鮮なものが望ましいですが、前日のものでも構いません。

ウイルス検査

血液検査で猫免疫不全ウイルス(猫エイズウイルス)と猫白血病ウイルスの感染の有無を確認します。

この2つのウイルスは感染しても、長く発症しない期間があります。

この期間をキャリアと呼びます。

症状のない長いキャリア期間を経て発症すると、免疫不全、食欲不振、腫瘍など様々な症状が出ます。

ウイルスキャリアは症状なし

キャリアの猫は症状が出ていないため、見た目はキャリアではない普通の猫と変わりません。

しかし、感染力のあるウイルスが体内にいるため、他の猫にウイルスを感染させてしまう可能性があります。

例えば、キャリアの猫を譲渡したい場合、譲渡先にキャリアではない先住猫がいると、ウイルスを感染させてしまうことがあります。

このため、里親探しや譲渡会に参加する前にウイルス検査が必要です。

この2つのウイルスが人に感染することはありません。

キャリアでも譲渡できる

猫がウイルスに感染していたら、譲渡をあきらめてしまう人がいるかもしれません。

ウイルスのキャリアだからといって譲渡ができないわけではありません。

キャリアの猫に理解のある方や、すでにキャリアの猫を飼っている方に譲渡できる可能性は十分あります。

のら猫先生

猫免疫不全ウイルス(FIV)や猫白血病ウイルス(FeLV)に感染していると、譲渡においては不利になります。
FIVは感染してから発症するまでの期間が10年程度と長いです。
FeLVは発症するまでの期間が予測しにくく、幼齢で感染すると発症するまでの期間が数ヶ月〜3年程度と短いことが多いです。
そのため、FeLVよりもFIVのキャリアの方が譲渡しやすい傾向があります。

生後6ヶ月以上は不妊手術

猫は生後6ヶ月で発情が始まります。

1回目の発情でオスとメスがいれば、兄妹同士でも交尾して妊娠します。

妊娠期間はわずか2ヶ月です。

手術をしていないオスメスが一緒にいる場合は危険です。

発情する前に動物病院に相談しましょう。

生後6ヶ月未満は不妊手術を見届ける

動物病院によっては生後2ヶ月(体重約1kg)で手術が可能なこともあります。

生後6ヶ月未満の仔猫を手術をしないで譲渡する場合は、新しい飼い主が不妊手術を受けさせたことを見届ける必要があります。

一般的に譲渡する時は誓約書を交わします。

契約書の項目に、生後6ヶ月までに不妊手術することを記載しておきましょう。

手術の診療明細の写真を送ってもらうと分かりやすいです。

譲渡会によっては、獣医師の署名・捺印がある手術完了証明書の提出が必要な場合があります。

のら猫先生

不幸な猫を減らすという目的が、譲渡活動の根底にあります。
過酷な環境で暮らすのら猫や、保健所に収容されている猫は日本中にたくさんいます。
保護している場所や譲渡した先で繁殖しないように、生後6ヶ月を過ぎたら不妊手術をして譲渡しましょう。

医療処置の費用

医療処置の費用は地域や動物病院によって異なります。

動物病院によっては、のら猫や保護猫を良心的な料金で手術してくれる場合があります。

地元の動物愛護団体に問い合わせるか、ネットで検索してみましょう。

  • 3種混合ワクチンは4000~5000円
  • 猫免疫不全ウイルス・猫白血病のウイルス検査は5000円前後
  • 便検査は1000円前後
  • ノミダニ駆虫は1500円前後
  • 消化管の寄生虫駆虫は1500円前後
  • 不妊手術はオス2万円前後、メス3万円前後(術前の検査と麻酔代を含む)

動物病院の探し方は下記の記事で紹介しました。

里親募集の方法

基本的な医療処置が終わり、猫の体調も安定しているなら、里親募集をなるべく早く開始します。

特に仔猫の場合は月齢が若い方が譲渡しやすい傾向があります。

募集方法は主に以下の4パターンになります。

  • 知人やご近所に声をかける
  • ポスターを貼る
  • 里親募集サイト
  • 譲渡会

それぞれ、メリットやデメリットがあるので説明していきます。

保護した猫にぴったりのご縁を探すために、複数の方法で募集することをおすすめします。

募集を始める前に、どんな人なら猫を譲渡しても良いか、考えておきましょう。

安全な譲渡条件についても後述します。

知人やご近所に声をかける

身近な人から探すことが一番簡単な方法です。

親戚や友人、仕事仲間、ご近所の猫好きさんなど、知り合いに猫を飼いたい人がいないか聞いてみましょう。

相手の身元がわかっている安心感もあります。

知り合いがまた知り合いに聞いてくれたりして、意外と里親希望の人に繋がったりします。

里親募集の難易度は低いですが、情報を提供できる人数が限られるため里親が見つかりにくいです。

難易度:低め

見つかりやすさ:低め

ポスターを貼る

写真のようなポスターやチラシを作って、近隣施設の掲示板に貼らせてもらいます。

里親募集する猫の可愛い写真や性格などの情報を載せると効果的です。

なるべく多くの施設に貼った方が効果があります。

スーパーマーケットやコンビニ、ホームセンター、集会所など、無料で利用できる掲示板もあります。

動物病院やペットホテルで協力してくれるところがあれば、動物好きな人の目にとまりやすくなります。

掲示板にポスターを貼るにはその施設の許可が必要です。

事前に許可をもらってから貼りましょう。

ポスターには連絡先が必要ですが、個人情報を公開するのが不安な場合は、フリーメールアドレスを利用すると安心です。

ポスター作成や掲示許可などが少し大変ですが、自宅から近い場所の里親を探しやすいです。

難易度:中程度

見つかりやすさ:中程度

里親募集サイト(おすすめ!)

近年、猫を飼いたい人と里親を探す人が、もっとも気軽に利用しているのが里親募集サイトです。

月間150万人が利用する国内最大のペットコミュニティーである「ペットのおうち」が代表的です。

他にも「いつでも里親募集中」、「ジモティー」「ハグー」など、インターネットで検索すると多数の募集サイトが見つかります。

なかには動物保護団体しか登録できないサイトもありますが、一般の方が登録無料で利用できるサイトも多くあります。

ここで注意点があります。

猫の譲渡が成立した時は、それまでかかった基本的な医療費を、新しい飼い主に負担してもらうことが多いです。

サイトによっては、一般の方が医療費を請求することを禁止している場合があります。

無料での譲渡は、安易な里親応募や、里親詐欺につながりかねないのでおすすめしません。

猫を保護した場合にかかる最低限の初期医療費は、里親になる人に負担してもらうことを推奨します。

「いつでも里親募集中」や「ジモティー」は、一般の方も医療費の請求ができるサイトになります。

医療費を請求できるサイト

相手の顔が見えない里親サイトの募集は、初心者の方には難しく感じるかもしれません。

しかし、幅広い方が里親サイトを通じて猫を探しているため、一番里親が見つかる可能性が高い方法です。

後述する注意点や募集のコツを参考にして、安全に募集をして下さい。

難易度:中程度

見つかりやすさ:高め

譲渡会

猫や犬の譲渡会は全国で行われています。

里親希望者が実際に猫を見ることができて、譲渡希望者と直接話をできることが大きなメリットです。

インターネットの里親募集でも、基本的には譲渡前に猫に会ってもらう「お見合い」をします。

しかし、里親希望者一人ひとりとお見合いをするのはとても大変です。

より多くの希望者が実際に猫を見ることができる譲渡会は有利です。

わざわざ会場へ足を運ぶ里親希望者は、本気で猫を迎えたいと考えていることが多く、里親が決まりやすい傾向があります。

譲渡会にはたくさんの猫が集まります。

譲渡会へ参加するには、保護して2週間以上経過していること、駆虫やウイルス検査などの初期医療が済んだ健康な猫であることなどの条件があります。

また大きな譲渡会は、一般の方の参加を受け付けていない場合もあります。

まずは地元や近隣で開催されている譲渡会を探して、参加の条件について問い合わせをしてみましょう。

難易度:高め

見つかりやすさ:高め

のら猫先生

譲渡会に来た里親希望者が、当日に猫を連れて帰れると考えている場合があります。
通常は里親申込をしてトライアルの日程を決めて、猫を希望者の自宅までお届けすることが多いです。

里親募集をする時の注意点

特にインターネットやポスターでの里親募集は、応募者がどんな人なのかわかりにくいです。

なかにはペットショップで買うのは高いから無料で猫を手に入れたい人や、ペット不可の住まいで猫を飼いたい人、収入のない未成年者からも応募が来ることがあります。

一番怖いのは、虐待や転売をするために猫を手に入れようとする里親詐欺です。

そういう応募者を見極めるためにも、しっかりとした譲渡条件を提示する必要があります。

安易に猫を手に入れたい人にとって、面倒な譲渡条件は避けたいもの。

安全な譲渡条件の提示と医療費の負担をお願いすることで、安易な応募はぐっと減ります。

安全な譲渡条件

里親募集サイトには、驚くほど多くの保護犬や保護猫が掲載されています。

動物保護団体による里親募集も多いので、いくつか募集ページを見てみると参考になります。

代表的な譲渡条件をご紹介します。

用語として、保護した猫の譲渡を目指す人を「保護主」と呼びます。

代表的な譲渡条件

  • ペット飼育可の住まいでの完全室内飼い
  • 集合住宅の場合はペット可を証明する規約の提示
  • 同居の家族全員の同意があること
  • 終生飼育
  • 事前に猫および保護主との面会を行うこと
  • 自宅への猫のお届けと飼育環境の確認
  • 玄関や網戸などの脱走防止対策
  • 定期的なワクチン接種などの健康管理
  • 初期医療費の負担
  • 写真付きでの報告
  • 譲渡誓約書への署名・捺印と身分証明書の提示
  • 仔猫の場合は生後6ヶ月までの不妊手術(および報告)
  • 小さな仔猫の場合は留守番時間が短いこと
  • 家族に猫のアレルギーがないか

最低限の条件だけでも、これだけたくさんあります。

どれもはずせない大事なお願いです。

他にも譲渡条件を示す場合があります。

補足的な譲渡条件

  • 単身者や高齢者はお断りする
  • 単身者や高齢者に譲渡する場合は後見人が必要
  • 未成年や学生をお断りする
  • 未婚の同棲カップルはお断りする
  • 安定した経済力あるか

猫は15年、20年と生きる可能性があります。

終生飼育するには200万円以上かかるとされています。

就職や結婚など、生活が大きく変化する時に、猫を飼い続けられる保証はありません。

猫と暮らすと長期旅行が難しくなったり、脱走しないよう注意したりと、生活が制限されることが増えます。

多数の条件をクリアできる方に大切な猫を譲渡するべきです。

猫を家に迎えて飼うことは、とても贅沢で責任のあることです。

のら猫先生

引っ越しで置き去りにされる猫はいまだに多いです。
もちろん、動物の遺棄は動物愛護管理法違反です。
飼育放棄や遺棄、外で過酷な生活を送ってきたなど、厳しい境遇から保護されたのが保護猫です。
再び不幸になることがないよう、信頼できると思える人に猫を譲渡して下さい。

里親募集のコツ

里親募集サイトや譲渡会では、里親を探している可愛い猫たちがたくさんいます。

そんな中でもひときわ目立って、応募してもらうためのコツがあります。

写真とプロフィールの見せ方で応募の数がかなり違ってきます。

参考にして下さい。

かわいい写真を撮る

里親希望者が里親サイトで探す時はたくさんの写真を見ます。

その一瞬で目に留めてもらうためには、特別かわいい写真が必要です。

猫をかわいく撮るための方法がこちら。

  • 背景はなるべくスッキリとさせる
  • 首にかわいいシュシュをつける
  • 猫じゃらしなどを使って目線をもらう
  • 猫が集中して黒目がちになったところを撮れたら完璧
  • 太陽の自然な光か白熱灯の温かみのある光を使う

とはいえ、すんなりOKショットが撮れるわけではありません。

スマホやデジカメなら何十枚撮ってもコストはかかりません。

何百枚も撮る人もいます。

たくさんシャッターを切った中から、数枚の写真を厳選する気持ちで撮りましょう。

実際に里親サイトに載せた写真3枚を上に示しました。

かわいく撮れすぎてしまった!ぐらいのほうがいいです。

どんなに盛ったとしても、実物のほうが確実にかわいいので大丈夫です。

詳しいプロフィール

猫のプロフィールもとても大切です。

特に成猫は性格やクセについて、なるべく詳しく書いた方がいいです。

実際に「気が弱くて臆病で、遠慮がちな性格」などと紹介文に書いて譲渡会に参加した成猫に、「亡くなった愛猫に性格がそっくり」と声がかかり、譲渡になったケースがあります。

また、良いところをアピールするだけでなく、ネガティブな要素こそしっかり説明する必要もあります。

持病はもちろん、おなかを壊しやすい、爪切りが苦手、膀胱炎になりやすい、などなど。

その子を丸ごと受け入れてくれる人とのご縁が見つかるはずです。

応募が来たら

応募が来た後の流れ

STEP
応募が来る

メールや電話でやりとり

STEP
お見合い

実際に猫と会ってもらい、対面で話し合う

STEP
トライアル

猫を終生飼育できるかお試し期間

STEP
正式譲渡

譲渡誓約書を交わして譲渡成立

上のSTEPが応募がきてから正式譲渡までの流れです。

応募がきて終わりではなく、正式譲渡までの道のりは長いです。

あせらず確実に進みましょう。

人気のある仔猫などは、すぐにメールや電話などで応募がくることもあります。

複数の応募がある場合は、希望者の条件や人柄などでひとりに絞っていきます。

決め方はひとつではありませんが、ひとつの方法として参考にして下さい。

譲渡希望者の条件を確認

インターネットやポスターの里親募集は顔の見えないやりとりからスタートします。

最初はお互いに何を考えているかわからず、探り合いになります。

相手がどんな猫を希望していて、猫とどんな生活をしたいかを知る必要があります。

たまに譲渡条件を読まないで応募してくる人もいます。

まずは自分が提示した条件を満たしているか、しっかりと確認が必要です。

いろいろ質問する

いろいろと質問をすると、里親希望者の飼育についての考え方が見えてきます。

  • 猫の飼育経験があるか
  • 飼育年数
  • 飼育中の猫は完全室内飼いか(完全室内飼いでないときは注意)
  • 申し込みをした猫を希望した理由

不安を少しでも感じる点があれば、やりとりを重ねて、よく確認しましょう。

不安が解消されない場合は、お断りする勇気も必要です。

これはどんな里親募集の方法であっても同じです。

お見合い

メールや電話でやりとりをしてお互いにいいなと思えたら、実際に猫に会ってもらうお見合いへ進みます。

自宅が一番安心

お見合いの場所は自宅が一番安心です。

猫は環境の変化に弱く、保護主の自宅と違う場所でお見合いすると緊張します。

いつも過ごしている場所の方が、普段の姿を見てもらいやすくなります。

自宅が難しい場合、里親希望者の自宅へ猫を連れて行きお見合いすることもあります。

疑問点は残さない

お見合いでは直接顔を合わせて、トライアルへ進むかどうかをお互いに検討します。

メールや電話で相談していた時と違う印象を感じることもあります。

疑問点や気になる部分はしっかりと話し合いましょう。

お見合いで話がまとまっても、そのまま猫を預けることはしません。

後日あらためて猫を里親希望者宅へ連れて行きます。

同居の家族全員が同意しているか

実際にお見合いをしてみたら、猫の里親になることへ家族全員が同意していなかったということもあります。

その場合、譲渡はうまくいきません。

お見合いの時は、なるべく同居の家族全員に参加してもらい同意を確認しましょう。

トライアル期間

正式譲渡の前にトライアル期間を設けるのが一般的です。

期間を省略して「トライアル」と呼ぶことも多いです。

直訳すれば「お試し」期間ですが、気軽に試すという意味ではありません。

正式に譲渡することを前提に、猫が里親家族や先住動物と問題なく暮らしていけるかを確認する期間になります。

この時点では正式に里親になった訳ではありません。

トライアル期間中の注意点などをご紹介します。

トライアル期間の日数

トライアル期間の日数は猫の年齢によって変えることがあります。

小さな仔猫の場合は新しい環境への順応力が高いことや、成長してしまうことを考えて1~2週間が多いです。

成猫の場合や先住動物がいる場合は2週間~1ヶ月が多いです。

  • 仔猫は2週間程度
  • 成猫は1ヶ月程度

こまめに連絡を取り合う

猫は環境の変化に弱く、トライアル期間が始まると体調を崩すこともあります。

トライアル期間中はこまめに報告をもらいます。

特に体調が急変しやすい小さな仔猫は、日々の体重と共に様子を報告してもらうことをお願いしましょう。

はじめはケージに入れた方が安心

仔猫や人慣れが完全でない成猫、または先住動物がいる場合はケージでトライアルをスタートするのが望ましいです。

ごはんやトイレの管理がしやすいほか、仔猫なら目を離した時の思わぬ事故が防げます。

先住猫がいる場合は、ケージ越しに少しずつ新入り猫に慣れてもらうとうまくいきやすいです。

猫が新しい環境に慣れてきたら、少しずつケージの外へ出していきましょう。

人同士の信頼関係を築く期間

初めて猫を迎える家庭は、わからないことだらけで不安もあると思います。

すでに先住猫がいる家庭は、猫同士の相性が合うかという心配もあります。

トライアルがうまくいくよう、不安を解消できるようなアドバイスやサポートをする必要があります。

トライアルは保護主と里親希望者が協力しあい、信頼関係を築いていく期間でもあります。

逆に信頼関係が築けない場合は、トライアルを中止して猫を返還してもらう方が安全です。

お願いしたことを守ってもらえない場合に、猫が外へ逃げてしまったり、猫がケガをしてしまうことがあります。

里親希望者へのアドバイス例

特に成猫の場合、最初は固まってケージ内で動かないことが多いです。

この時期にあせって猫を触ろうとしても怖がるだけです。

まずはケージにカバーをして、そっとしておきます。

猫は視覚がほとんどない状態の方が落ち着きます。

はじめはケージのほぼ全面にカバーをして、毎日少しずつカバーをはずして外が見えるようにします。

そのうちにケージの外からチュールなどを差し入れて、なめたら少しずつ緊張がほぐれている証拠です。

次はスキンシップです。

優しく声をかけながら、背中の方からなでてみましょう。

猫は環境の変化に弱く、強いストレスを感じています。

毎日少しずつがポイントです。

正式譲渡

トライアル期間が無事に終わり、お互いに納得できれば正式譲渡です。

つまり正式に里親になるということです。

トライアル期間に入っても気を抜かず、正式譲渡までしっかりと見届けましょう。

譲渡契約書を交わす

正式譲渡にあたっては、譲渡契約書(または譲渡誓約書)を交わします。

契約書を交わすことで、トライアル前から期間中に相談し合ってきたことについて再度確認します。

署名捺印が必要になります。

一部ずつ同じ契約書を書いて、お互いが一部ずつ大切に保管するようにします。

里親募集サイトや譲渡会によって契約書の書式があります。

ぺっとのおうちのリンクを貼っておきます。

書式がない場合は里親募集サイトなどを参考に個人で作成します。

基本的に契約書はトライアル開始時に交わしておき、内容をきちんと了承してもらっておくのがスムーズです。

猫の所有権は、正式譲渡をもって保護主から里親へ移ります。

契約書の一例を掲示しました。

譲渡費用をもらう

猫の保護活動にはどうしてもお金がかかります。

エサ、猫砂、猫のおもちゃ、医療費など。

その1匹を譲渡したら、二度と譲渡活動はしないなら無償の譲渡もいいかもしれません。

日本中に猫はいますので、今後も保護してしまう可能性は十分あります。

かかった費用はいただくようにして下さい。

無償でなければ里親になりたくない希望者がいるかもしれません。

そのような人に猫を終生飼育できる経済力はありません。

譲渡しない方が猫のためです。

かかった費用以上に請求することは許されませんが、2万円程度でしたら問題なく支払ってもらえることがほとんどです。

喜んで費用を支払ってくれる里親を探しましょう。

まとめ

保護して初期医療にかけて、里親募集をしてトライアルを経て…なかなか長い道のりです。

でも、保護した猫が幸せな家猫として暮らしている近況報告をもらうと、苦労も報われるはずです。

あの時、保護して良かったと思える譲渡になるよう、頑張ってください。

譲渡活動について、こんな方法もあるなど教えていただけると幸いです。

お問合せからお知らせ下さい。

記事を更新させていただきます。

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