捕獲器で猫を捕まえる

なぜ猫を不妊手術する必要があるかご理解いただけましたか?

猫を手術するためには、動物病院へ連れていかなければいけません。

大人しい猫なら手で捕まえてキャリーバックに入れることができます。

しかし、警戒心の強いのら猫を手で捕まえようとすると、引っ掻かれてケガをすることになります。

捕獲器を使えば猫も人も安全に病院へ運ぶことができます。

猫の手術を頑張るボランティアさんの手法をご紹介します。

のら猫先生

万が一ケガをしてしまった場合、獣医師や動物病院は人の診察を行うことができません。
お早めに外科や皮膚科を受診して下さい。

目次

猫は頭がいい動物

捕獲器を使うと猫を安全に捕まえることができます。

しかし、捕獲器を置いただけでは猫は捕まりません。

猫は頭が良く、見たことのない物を警戒します。

捕獲器は扉が閉じる時に大きな音がするので、猫が驚いてしまいます。

一度失敗すると覚えてしまい、猫が捕獲器に近寄らなくなります。

なるべく最初の1回で確実に捕獲することが大切です。

のら猫先生

一般的にメス猫の方が警戒心が強く捕まえることが難しいです。
反対に、オス猫や仔猫は警戒心が低く捕まえやすいです。
オス猫は一度捕獲され手術を受けたことがあっても、餌を求めて何度も捕獲器に入ってしまうことがあります。
先にご飯を与えてお腹を満たして、捕獲器に入らないようにする必要があります。

メス猫は妊娠の可能性

メス猫は春から秋の間は繁殖期です。

つまり冬以外は妊娠している可能性があります。

出産した後1ヶ月程度で仔猫が離乳し始めます。

離乳するとメス猫は発情をして妊娠できます。

3ヶ月程度の仔猫がいる場合でも、妊娠している可能性は十分にあります。

仔猫は生後1ヶ月くらいから自力でご飯を食べられるようになり、母猫と1日離しても大丈夫です。

そのため、母猫は産後1ヶ月以降に手術できます。

産後1ヶ月以内の母猫を手術することはできますが、仔猫の元に早く戻れるように配慮が必要です。

小さな仔猫がいるからと安心せずに、母猫を次の妊娠前に手術しましょう。

  • 春から秋までいつでも妊娠する
  • 母猫は産後1ヶ月以降なら手術できる
  • 母猫は産後2ヶ月から再び妊娠する
のら猫先生

TNRの現場では妊娠猫は堕胎手術することがほとんどです。
堕胎手術は猫にとっても獣医師にとっても負担の大きいものです。
しかし、外で生まれた7割の仔猫が生後半年までに死亡するデータを見ても、生まれて苦しまなかったことのメリットの方が大きいと考えられます。
なるべく妊娠の可能性の少ない冬にたくさんの手術をすることが望ましいです。

捕獲器を手に入れる

捕獲器を手に入れるには、借りるか購入する必要があります。

1台1万円前後はするので、一度だけ使う場合は借りる方が経済的です。

捕獲器入手方法を紹介します。

  • ネットショップなどで購入する
  • 自治体やボランティアさんから借りる

Amazonなどのネットショップで1万円前後で購入できます。

安い物は壊れやすかったり、扉が開いて猫が逃げてしまうことがあります。

ホームセンターなどでも購入できますが、害獣用の物は猫にとって危険です。

よく確認してから購入して下さい。

地元のボランティアさんに捕獲器を借りることができれば、使い方や捕まえるコツを教えてもらえるのでより安全に捕獲できます

もちろんボランティアさんに丸投げではなく、できることはなるべく自分でやりましょう。

捕獲器の貸出をしている動物病院は少ないですが、のら猫の不妊手術をしている病院なら持っていることが多いです。

助成金制度がある自治体は捕獲器の貸出をしていることがあります。

どちらも直接問い合わせをお願いします。

捕獲器の仕組み

仕組みは簡単です。

まず捕獲器の奥にエサを置き、扉を開けておきます。

エサを食べようとした猫が踏み板を踏むと扉が閉まり、捕獲できます。

単純な仕組みに見えますが、この板を踏ませるのは簡単ではありません。

構造が単純な分、少しの振動で扉が閉まってしまったり、猫が板を踏んでも閉まらなかったりします。

捕獲器の種類は様々なので、その捕獲器の特性を知っておいた方がいいです。

捕獲器を実際に設置する前に、何度も練習しておきましょう。

捕獲に必要な物

猫を捕まえるために準備する物がたくさんあります。

ひとつ忘れただけでうまく捕まらないこともあるので、しっかりとした準備が必要です。

  • 捕獲器
  • エサ
  • 新聞紙
  • ペットシーツ
  • ガムテープ
  • 結束バンド
  • バスタオル
  • ゴミ袋
  • 懐中電灯

猫を捕獲器へ引きつけるエサが必要です。

いつも与えているご飯やチュール、においの強い缶づめ、温かいから揚げや焼き魚がおすすめです。

他にも必要なものはたくさんあります。

捕獲器の中に敷く新聞紙

捕獲器の外に敷くスーパーワイドペットシーツ

ペットシーツを捕獲器に貼り付けるガムテープ。

猫が捕まった後、扉が開かないようにする結束バンドヒモ

捕獲器をおおうバスタオルなどの大きめの布。

出たゴミを捨てるためのごみ袋

夜は懐中電灯もあると便利です。

捕獲の手順

①エサを止める

捕獲器はエサで誘うため、猫が空腹でなければいけません。

夕方以降捕獲の場合、午前中のエサを半分~8割程にしておきます。

近所に他の”エサやりさん”が居る場合は、お知らせをして同時にエサやりを止めてもらいます。

朝の捕獲の場合も同様に前日の午後のエサを減らします。

②捕獲器を設置する

猫の肉球は敏感で、金属を踏みたがりません。

まず捕獲器のサイズに新聞紙を折り、捕獲器の底面や踏み板が見えないように中に敷きます。

次に捕獲器の中にエサを入れます。

踏み板よりも奥に入れて、板を踏みやすくします。

エサを入れるお皿が大きいと踏み板を踏まずにエサだけ食べてしまいます。

お皿は小さめのものを使います。

もしくは、新聞紙の上にそのまま置いても大丈夫です。

捕獲器の周りにまきエサをすると捕獲器に入りやすくなります。

捕獲器へ誘導するように、数cmおきに点々とまきエサをします。

チュールも使うとより誘導しやすくなります。

まきエサでお腹いっぱいになってしまう可能性もあるため、まき過ぎに注意して下さい。

必要に応じて、捕獲器の周りを新聞紙でおおいます。

猫によっては周りが暗い方が入りやすいため、いろいろ試して下さい。

のら猫先生

今までなかった捕獲器を警戒する猫は多いです。
警戒している場合は1週間程度の慣らし期間が必要です。
捕獲器の扉が閉まらないようにして、捕獲器の周りや中でエサを食べさせます。
警戒心がなくなった頃に扉が閉まるようにすれば捕獲しやすくなります。

捕獲器を置く場所

安全で人目につきにくい、平らな場所に捕獲器を置きます。

人目につく場所に置いてしまうと、捕獲器を盗まれてしまったり、捕まえた猫を逃されてしまうこともあります。

周りの住人には猫を捕獲することを伝えておいた方がトラブルが少ないです。

捕獲器を置いたら10〜20m離れた場所から捕獲を見守ります。

公共の場所の場合は長時間その場から離れない方がいいです。

  • 車のかげ
  • 物陰の間の狭い通路
  • 公園の植え込みの中など
のら猫先生

猫の捕獲を虐待目的と考える人もいます。
捕獲器に「猫捕獲中」などの張り紙や、連絡先を記入する場合もあります。

③猫が捕獲できたら

捕獲した後の手順は次の通りです。

  1. 捕獲器の扉を結束バンドで固定する
  2. 捕獲器にバスタオルをかける
  3. 捕獲器にペットシーツを貼り付ける
  4. 車へ運ぶ

捕獲された直後の猫は興奮していることが多いです。

体が大きく力の強い猫は自力で扉を開けて脱出してしまうこともあります。

まずはじめに捕獲器の扉を結束バンドかヒモで固定します。

次に捕獲器にバスタオルをかけます。

猫は暗くすると落ち着きやすいためです。

猫が落ち着いたら、捕獲器の下からペットシーツ(スーパーワイドサイズ)をガムテープで貼り付けます。

運搬する車を汚さないためです。

すべて準備できたら、なるべく早く車の中へ運びましょう。

他の猫が捕獲器に捕まった猫を見てしまうと、その後猫が捕まりにくくなることがあります。

捕獲器の種類にもよりますが、捕獲器を3段くらい重ねても歪むことはありません。

朝捕獲した場合はそのまま病院へ向かいます。

夜に捕獲したら一晩猫を保管します。

玄関や倉庫など雨風が入らない場所を選びます。

室内まで入れてしまうと、ノミや糞尿で汚してしまうことがあります。

汚れても洗い流せる場所がいいと思います。

冬は体温が下がりやすいため、捕獲器の下にカイロを入れたり、大きめのタオルをかけて暖かく保ちます。

無事に猫を捕獲できたらこちら↓

もっと詳しく捕獲器の使い方を知りたい方はこちら↓

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