慣れてない猫の人慣れのさせ方

初めて保護した猫が怒りまくっていたら、どうしていいかわからなくなりますよね。

保護したばかりの猫は、かんだり、引っ掻いたり、攻撃性があったり、ビクビク怯えていたりします。

攻撃的な猫の里親になりたい人は少ないです。

人に慣れていない猫は譲渡が進みにくいことが多いです。

家に入れてエサを与えるだけでは人に慣れません。

怒って触れない猫を保護する場合は、慣らすための時間と覚悟が必要です。

この記事では、どのようにしたら効率良く猫を慣らすことができるか解説します。

この記事でわかること
  • 仔猫と成猫の人慣れ具合の違い
  • 猫を慣らすポイント
目次

仔猫と成猫を比較

一般的に仔猫は比較的早く慣れますが、成猫は時間がかかることが多いです。

仔猫にはまわりの環境に慣れやすい「社会化期」があります。

この時期に人が怖くないことを知れば比較的早く人に慣れます。

攻撃的な仔猫を保護して1週間でゴロすりの猫になっていることも多いです。

反対に成猫は時間がかかり、数週間から数ヶ月、年単位で慣らすトレーニングをする場合もあります。

また人に危害を加えられた記憶がある猫もいるため、じっくり時間をかけます。

慣れてない成猫を保護する場合は、トレーニングに長い時間をかける覚悟が必要です。

慣らすための工夫

慣らすための工夫をいくつかご紹介します。

できそうなものから試してみて下さい。

ここに書かれていない工夫がありましたら、お問い合わせから教えて下さい。

追記させていただきます。

声かけ、チュール、スキンシップの基本3点セット

猫を慣らすにはどれだけ密にコミュニケーションを取るかです。

手からご飯を与える(チュール)、触りまくる(スキンシップ)、名前を呼ぶ(声かけ)。

この3点セットを繰り返せば、たいてい慣れます。

詳しくはこのあとの仔猫編と成猫編でお伝えします。

ケージ飼い

猫を広い部屋に放してしまうと、隠れる場所が多くて人慣れしません。

猫を保護した時になるべく広いスペースを与えたいという考えは間違いです。

猫が逃げ回れるスペースがあると、猫に触ることができなくなり人に慣れません。

そのまま放置すれば家ノラ状態になってしまうこともあります。

必ず1段ケージや2段ケージなどあまり大きくないケージを準備して、そこに猫を入れましょう。

また狭い場所に隔離することで、猫が持っているかもしれないノミや寄生虫などを家中にまき散らさない効果もあります。

猫同士は離す

仔猫なら一度に何匹か保護してしまうこともあると思います。

その場合は、なるべく1匹ずつ小さなケージに入れておいた方が慣れます。

猫同士を一緒に入れておくと、猫同士がコミュニケーションできるためさみしくありません。

猫同士のコミュニーケーションで満足してしまい、あえて人とコミュニケーションしなくても平気になります。

ケージ同士もなるべく離してケージに大きな布をかけて視覚的にも隔離します。

さみしくてさみしくて誰かとコミュニケーションをしたいと思わせた時に、人がチュールをあげれば勝ちです。

また猫同士の感染症(猫風邪、寄生虫、真菌)を防ぐ目的でも、保護した直後はなるべく別々のケージに入れておくことをおすすめします。

人のそばにケージを置く

人がほとんどいないような部屋にケージをおいてエサだけ与えるのは良くありません。

いつも人がそばにいて、生活音がしている方が慣れるのが早いです。

ケージのある部屋で人が寝るなど、猫がひとりぼっちにならないことも大事です。

ケージの外に出すときは注意

少し慣れたころにケージの外に出すと猫が捕まらなくなります。

猫もケージの外へ出たことで興奮してしまい、人も捕まえようとあわてます。

なんとか猫をケージ内へ戻した時には、やっと築いた信頼関係を失っています。

そのためかなり人に慣れてからケージの外へ出すことをおすすめします。

攻撃性がほとんどなくなり、少しビクビクしていても頭がなでられるようになるタイミングがいいでしょう。

のら猫先生

ケージから出すときは、一番狭くて物が少ない部屋がいいです。
ベッドやソファの下にもぐりこまないように、入りそうなところにはタオルを詰め込むなど、逃げ込む隙を作らないようにするのも大切です。
猫が家の外へ脱走すると捕まえるのは難しいです。
脱走防止のために、家のすべての窓やドアが開いていないことを確認しましょう。

仔猫編

手からご飯を与える(チュール)、触りまくる(スキンシップ)、名前を呼ぶ(声かけ)。

この3つが重要です。

チュール

仔猫にとって人の手はとても大きく、近づいてくると怖いと感じてしまいます。

手が怖いものではなく、手が近づくと楽しいことがあると認識させましょう。

例えば、手から一粒ずつドライフードを与えたり、チュールを与えます。

長細いチュールなら猫と少し距離があるのでより安全に与えられます。

スプーンを使って与えるのもいいです。

慣れてきたら指先にチュールをつけて与えるとより近づけます。

スキンシップ

スキンシップも大切な方法です。

やさしく声をかけながら、頭から遠いお尻の方を少しずつなでてみる。

攻撃性があると口や手が出てくるので注意して下さい。

軍手や革手袋を使えばより安全です。

あまり慣れていない仔猫の場合は洗濯ネットを使いましょう。

少し強引なやり方ですが、洗濯ネットに仔猫を入れて毎日触ります。

なるべく毎日時間をかけてなでることで、触られると気持ちがいいと感じるようになります。

声かけ

名前を繰り返し呼んであげるのも効果があります。

猫は自分の名前をすぐに覚えます。

毎日毎日同じことを繰り返しているうちに少しずつ前進します。

他にも、「おはよう」、「元気?」、「全部食べたね」など、言葉のコミュニケーションも大切にしましょう。

小さな箱をケージに入れる

猫は狭い場所が好きです。

仔猫の体がやっと収まる位の小さな箱をケージに入れておくと、箱の中で寝るようになります。

箱ごと膝の上にのせて、箱の中で動けないようにしてさわります。

はじめは軍手や鍋掴みを使った方が噛まれても安全です。

触っているうちにそれらを外して、素手でもさわってみます。

のら猫先生

猫は人が緊張していることを敏感に感じ取ります。
なるべくリラックスして。穏やかな気持ちで猫にさわるように心がけて下さい。

おもちゃを使う

特に仔猫の場合はおもちゃで遊ぶと効果的です。

棒付きのおもちゃで遊びに誘えば、遊んでくれるかもしれません。

最初は、ケージのすき間から棒付きのおもちゃで誘うと安全です。

成猫編

成猫は力が強いので咬まれたり引っかかれるとダメージが大きいです。

ごくまれに入院してしまう方もいますので、ケガをしないように注意して下さい。

ある程度慣れているなら、仔猫と同じくチュール、スキンシップ、声かけで大丈夫です。

成猫の場合、大きいので洗濯ネットに入れるのが大変です。

あまりおすすめできません。

孫の手

あまり人に慣れていないなら、ケージの外から孫の手でなでてみます。

人の手ではありませんが、模擬練習として孫の手を使います。

孫の手に軍手やタオルを巻くと、少し柔らかくできます。

時間をかけて大人しくなでさせてくれるようになったらバスタオルを使います。

バスタオル

猫はまわりが暗くなると落ち着くので、上半身、特に頭にバスタオルをかけて落ち着かせます。

視覚がない状態で、やさしく声かけしながらお尻をそっとなでます。

ご飯が大好きな猫なら、食べているすきに背中をそっとなでてみます。

ケージの中でご飯をおく位置を変えて、背中をさわれるようにしましょう。

上級編(猫から学ぶ)

ご自宅に先住猫がいる場合は、猫が猫から学ぶこともあります。

保護して最低1ヶ月以上経っていて、他の猫に感染する寄生虫やウイルスがないことが前提になります。

先住猫がいる部屋に、猫をケージに入れた状態で数日過ごさせます。

先住猫と激しくケンカをしないことを確認したらそっとケージの外へ出します。

最初は警戒して先住猫の輪に入らず少し離れたところにいますが、時間が経てば輪の中へ入っていくことが多いです。

先住猫と同じ場所でご飯を食べるようになります。

「あの猫もそうしているから大丈夫。」と思っているのかも知れません。

しかし、感染症が否定できていない時は感染症のリスクや、攻撃性のある猫が先住猫にケガをさせてしまう可能性もあります。

かなり注意して先住猫に会わせる必要があります。

まとめ

基本は声かけ、チュール、スキンシップです。

毎日毎日嫌になるくらい繰り返して、少しずつ歩み寄っていくしかありません。

猫は家畜化されて約5,000年の歴史があり、基本的に人に慣れます。

数週間前、数ヶ月前に怒りまくっていた猫がゴロすり猫になった時、きっと感動すると思います。

しかしそこからが譲渡活動の始まりです。

応援しています!

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