哺乳が必要な仔猫を見つけた時に

猫は繁殖力が高く、寒さの厳しい冬を除くすべての季節で妊娠出産する可能性があります。

小さな仔猫と出会ってしまう可能性もあります。

仔猫は生後1ヶ月ほどで離乳を始めて、固形のご飯を食べられるようになります。

上の写真くらいの大きさが生後1ヶ月くらいです。

ひとまず外で餌を与えて様子を見ることができます。

生後2ヶ月以降に不妊手術して外でお世話をするか、保護して譲渡するか考える時間があります。

しかし、哺乳が必要な生後1ヶ月以内の仔猫(乳児猫)と出会ってしまった時はなにかしらの対応が必要です。

乳児猫は数時間ミルクを飲めないと体力が落ちて、亡くなってしまうことがあります。

この記事では乳児猫を見つけた時の対応と、保護の仕方について説明したいと思います。

目次

乳児猫ってどのくらいの大きさ?

母乳やミルクしか飲めない乳児猫が、どのくらいの大きさなのか、そもそもわからない人も多いと思います。

目も開いていなくて、明らかに小さければわかりやすいです。

ちょうど離乳食を始めるくらいの、生後1ヶ月を見分けるのは少し難しいです。

離乳食を食べられそうな判定は、乳歯が生えそろっているかで判断します。

週齢別で確認していきましょう!

生後1週間以内

生後5日くらい

生後1週間以内は目が開いていません。

へその緒がまだついていれば生後1週間以内と判断できます。

生まれた直後の体重は100グラム程度。

体重は1週間でおよそ2倍になります。

生後2週間

生後10日くらい

生後10〜14日くらいで目が開き始めます。

まだ乳歯は生えていません。

目が開き始めたばかりで、乳歯が生えていないなら、生後2週間くらいと判断できます。

体重は200〜300グラムほど。

生後3週間

生後21日くらい

耳が大きくなってきます。

乳歯が生え始めます。

目がぱっちり開いて、乳歯が少し生え始めていたら、生後3週間くらいです。

体重は300〜400グラムほど。

生後4週間

生後4週間

乳歯が生えそろってきたら、生後4週間と判断できます。

生後4週間を過ぎると離乳食を食べ始めます。

体重は400グラムほど。

離乳食を食べるかどうかは、食べさせてみないとわかりません。

このくらいの大きさなら、離乳食を口に入れてみて、食べてくれたら離乳食を続けましょう。

食べなければ哺乳をします。

生後1ヶ月半

生後5週間くらい

生後1ヶ月半くらいだと、顔立ちがしっかりとしてきて、動きが活発になります。

このくらいになれば通常の仔猫用のご飯を食べます。

ポイントは目と歯

へその緒がついていれば1週間以内

目が開いてきていたら生後2週間くらい

乳歯が生え始めたら生後3週くらい

乳歯が生えそろっていたら生後4週くらい

乳歯が生えそろっていたら、離乳食を食べられる可能性があるので、口に少し入れてみましょう。

お皿から食べてくれたら、お世話がかなり楽になります。

このポイントを参考に、仔猫に哺乳が必要か判断して下さい。

哺乳が必要な乳児猫は早く対応しないと、体力を落としてしまう可能性があります。

なぜ乳児猫の保護活動が必要か

生後1週間以内

母猫とはぐれると数時間で亡くなってしまう

母猫は仔猫を出産すると、1ヶ月間付きっきりでお世話をします。

母乳を与えたり、排泄させたり、体を舐めて清潔にしたり、体温が下がらないように保温しています。

仔猫のお世話が少しでも上手くできないと、仔猫は食欲を落とし、体力を失い、亡くなってしまいます。

乳児猫が母猫と数時間はなれてしまうことは、命の危険があります。

仔猫、特に乳児猫はとても弱い存在です。

殺処分される猫の6割以上が幼い仔猫

保健所や動物指導センターなどの行政では、乳児猫の引き取りを行うことはあります。

しかし、乳児猫は圧倒的に人手が必要で、行政の職員だけでお世話をするのは困難です。

そのため、人手が必要な乳児猫は、収容されて間も無く殺処分されてしまう可能性があります。

2020年度、全国の猫の殺処分数は19,700匹、そのうち幼い仔猫は13,000匹でした。

猫の殺処分の6割以上が幼い仔猫です。

猫の殺処分を減らすためには、仔猫の殺処分を減らす必要があります。

仔猫を保護したら、保健所で引き取ってもらうのではなく、ひとりひとりが譲渡活動をすることで殺処分が減っていきます。

のら猫先生

行政によってはミルクボランティア制度を導入しています。
ミルクボランティア制度とは、手がかかる生後2ヶ月程度まで経験豊かなボランティアの元で育成をお願いする制度です。
行政と市民ボランティアが協力することにより、仔猫の殺処分を減らすことができます。

TNRで出産をゼロにすることは難しい

のら猫の不妊手術(TNR)は仔猫の出産を減らすことで、猫の数を減らします。

しかし、地域にいるすべての猫の手術を行うことはとても難しいです。

地域の7割以上の猫を手術すると、猫の数が減り始めると考えられています。

猫の数は減ってきても、3割の猫が未手術なら仔猫はいます。

TNRをしっかり行った地域にも仔猫がいる可能性があります。

乳児猫を見つけたときに考えること

生後2週間くらい

母猫がそばにいるかも

生後2週間ほどで仔猫は目が見えるようになります。

少しずつ行動範囲を広げて、母猫の元から動き出す仔猫がいます。

母猫が気づかないうちに迷子になってしまい、仔猫は戻れなくなります。

この場合、母猫が近くにいて仔猫を探している場合があります。

乳児猫を見つけたら、すぐに仔猫を保護する必要はありません。

まずは母猫が近くにいないかよく観察してください。

仔猫を刺激しないようにその場を離れて、遠目に見守って下さい。

のら猫先生

母猫が見つかる場合は、母猫に乳児猫のお世話を託した方が安全です。
哺乳が必要な仔猫は体調を崩しやすく、仔猫を育て慣れている人でも育成させることは簡単ではありません。
母猫にしっかりと育ててもらい、離乳をしたころに母猫の不妊手術をすればその後に仔猫を産むことはありません。
仔猫は生後2ヶ月以降なら手術できます。
手術してそのまま外で様子を見るか、保護して譲渡するかを決めていけば大丈夫です。

30分以上母猫が見つからなければ保護が必要

仔猫が30分以上鳴き続けても母猫が出てこない場合は、仔猫の体力が落ちてしまう可能性があります。

仔猫の体力を考えながら、保護するか検討します。

体力が落ちてから保護をすると、生存率が下がります。

動きが悪かったり、鳴き声が弱い場合は早めに保護しましょう。

危険な場所ではすぐに保護

乳児猫にとって危険な場所や環境があります。

次の環境ではすぐに保護する決断も必要です。

  • 交通量の多い場所
  • カラスが多い場所
  • 真夏の暑さによる脱水
  • 春先や秋の終わりの寒さによる低体温

反対に、交通量が少なく過ごしやすい季節なら、数時間様子を見てもよいこともあります。

様子を見る場合も、仔猫が違う場所へ移ってしまうことも考えて、遠目に見守りましょう。

まとめ

乳児猫は2ヶ月齢以降の仔猫や成猫と保護するタイミングが違います。

できるだけ母親の元へ戻して育ってから保護したりTNRする方が安全です。

しかし、母猫とはぐれた仔猫の保護が遅れると、短時間で亡くなってしまう可能性があります。

母猫とはぐれたと判断したらなるべく早く保護して下さい。

その後のお世話については別の記事でご紹介します。

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