捕獲器を使うときの工夫〜猫と知恵比べ〜

触れない猫を手で捕まえるのは怪我をしてしまう危険があります。

捕獲器を使うと安全に捕まえることができます。

しかし、捕獲器を使って猫を捕まえることは簡単ではありません。

猫は賢い動物なので様々な工夫が必要です。

この記事では、捕獲器の種類の紹介と特徴についてご紹介します。

捕獲器の基本的な使い方や捕獲の仕方を知りたい方は、下の「捕獲器で猫を捕まえる」の記事をご覧ください。

目次

捕獲器は数種類ある

捕獲器には数種類のタイプがあります。

捕獲器それぞれに特徴があり、仕掛け方も違います。

猫の大きさや性格によって捕獲器を使い分ける必要があります。

捕獲器のタイプや使い方を理解すれば、猫の捕獲成功率を高めることができます。

ひとつずつ確認していきましょう!

  • 踏み板式Aタイプ
  • 踏み板式Bタイプ
  • 踏み板式Cタイプ
  • 吊りエサ式
踏み板式Aタイプ
踏み板式Aタイプ(奥がアクリル板)
踏み板式Bタイプ
踏み板式Cタイプ
吊りエサ式

踏み板式(Aタイプ)

一番よく使われているタイプ

奥がアクリル板のタイプのものがある

捕獲器の積み重ねができる

踏み板式Aタイプ
踏み板式Aタイプ(奥がアクリル板)

一番よく使われる捕獲器です。

動物保護団体の「ねこけん」や「ねこだすけ」がこのタイプの捕獲器を多数販売しています。

そのため、こちらを使っている人が全国にいます。

形は同じですが、2種類あります。

全面が金網でおおわれているタイプと、入口の反対側がアクリル板のタイプがあります。

奥がアクリル板だと、猫が通り抜けられると錯覚することがあります。

すると捕獲器に入りやすくなり、捕獲しやすくなります。

サイズの大きなものもあり、猫の大きさによって使い分けることがあります。

どのタイプでも使い方は同じです。

捕獲器の上の面が平らなので、積み重ねしやすく、3段程度なら積み置きすることができます。

省スペースのため使いやすいです。

アクリル板タイプはアクリル板が外せるため、エサのセットや交換がスムーズにできます。

猫を捕獲器からケージに移動させるときなどにも便利です。

踏み板式(Aタイプ)扉の開き方

まず捕獲器の扉をてのひらで内側に押します。

次にもう片方の手で扉を持ち上げます。

扉を持ち上げたら、ここに扉を引っかけます。

スプリング状の金具を手前に動かして扉を乗せます。

   

これで仕掛けが完了です。

仕掛けた状態で捕獲器を持ち上げたり移動させると、振動で扉が閉まることがあります。

ガチャンと、大きな音がして猫が逃げてしまいます。

仕掛ける場所に置いて、中にエサをまいてから最後に仕掛けるようにしましょう。

アクリル板タイプの場合は、猫が捕獲器の中を通って向こう側に通過できると錯覚させることが大切です。 

アクリル板部分を壁に向けるのではなく、植木鉢を置いたり、景色が見えるように工夫して設置しましょう。

踏み板式(Aタイプ)扉の閉め方

仕掛けている状態の扉を少し上に持ち上げると、スプリング状の金具から扉が外れて下せるようになります。

勢いよく扉をおろしてしまうとガチャンという大きな音がします。

近くに猫がいるときは驚かせないように注意します。

ゆっくりおろして、扉が閉まるまで手を離さないようにしましょう。

踏み板式(Bタイプ)

扉が真っ直ぐ下に落ちるタイプ

扉のロックし忘れに注意!

踏み板式Bタイプ

こちらの捕獲器は蓋がまっすぐに落ちて閉まるタイプのものです。

このタイプは猫が踏み板を踏むと扉が落ちるだけで、落ちた扉がロックされません。

猫が鼻でこじ開けてしまう可能性が高い捕獲器です。

そのため、扉が閉まったら、ヒモや結束バンドなどでなるべく早く扉が開かないように固定しましょう。

時々この固定を忘れて病院まで連れてきてしまう方がいます。

猫が気づかなかったから良かったものの、途中で逃げられたら再度捕まえるのは本当に大変です。

踏み板式(Bタイプ)の扉の開き方

扉を真上に持ち上げます。

次に捕獲器の上部に通っている棒を扉にある穴に入れます。

この時に、棒をしっかりと奥まで差し込んでしまうと、猫が踏み板を踏んでも扉は閉まりません。

穴に棒を浅く入れた方が、猫が踏み板を踏んだ時に扉が閉じやすくなります。

 これで仕掛けは完了です。

ポイントは扉が落ちないように気を付けながら、できるだけギリギリに棒に扉を乗せることです。

猫を捕獲出来たら、扉が開かないように必ず付属の金具でとめるか、ヒモなどでしっかり結びましょう。

中で猫が暴れると扉が開いて出てしまう事があるので気を付けましょう。

踏み板式(Cタイプ)

扉が大きめで猫が入りやすい

ストッパーのし忘れに注意!

踏み板式Cタイプ

このタイプは扉が大きく、中まで猫が入ってくれる可能性が高くなります。

猫が踏み板を踏んで扉が閉まると、自動的にストッパーが落ちて扉がロックされる構造です。

しかし、設置の仕方が間違っているとストッパーが下がらずに、捕まった猫が逃げてしまう恐れがあります。

設置の際には注意が必要です。

また、捕獲器の形が上にも横にも飛び出していて、車などに積む際にはかさばることがあります。

扉上部の突起にスネをぶつけて痛い思いをする方がいますので、足元にもご注意ください。

踏み板式(Cタイプ)の扉の開き方

まずはじめに横棒のストッパーを上にあげます。

すると扉が開くようになります。

扉に付いている丸い穴に棒を通します。

このように奥までしっかりと差し込んでしまうと猫が踏み板を踏んでも扉は落ちません。

捕獲器の中で食べさせる練習をするときはこのようにセットします。

仕掛ける当日はできるだけギリギリに穴に棒を入れます。

この後が重要です。

猫が入って扉が閉まった後に、横棒のストッパーが下りるようにセットする必要があります。

この向きだと扉が閉まってもストッパーが下りないので猫が中で暴れると扉が開いて出てしまいます。

必ず写真のようにストッパーが下りるようにセットして下さい。

これで仕掛けは完了です。

このタイプの捕獲器でストッパーの向きを間違えてセットしてしまった為に、お腹の大きなメスが捕獲器から出てしまい二度と捕まることなく出産してしまったケースがあります。

仕掛ける最後の手順にストッパーの向きの確認をすることを忘れないように注意しましょう。

吊りエサ式

捕獲器としては比較的安価で手に入りやすい

踏み板式で捕まらない猫には有効なことがある

吊りエサ式

フックにエサを引っかけて、猫がそれを食べようと引っ張ると扉が閉まる仕組みです。

捕獲器としては比較的安価で手に入り、ネット通販などでも購入することができます。

踏み板式捕獲器だと、首を伸ばしてエサを食べてしまう賢い猫もいます。

踏み板をなかなか踏まない猫に有効な場合があります。

また、体重の軽い仔猫は踏み板を踏んでも扉が閉まらないことがあります。

この場合も吊りエサ式が有効な場合があります。

吊りエサ式の扉の開き方

はじめにストッパーの棒を上に上げます。

次に持ち手の部分を上に引き上げます。

片手でストッパーを上部で押さえたまま持ち手を倒すと扉が開きます。

倒した持ち手に棒を乗せます。

このとき写真のようにしっかりと棒を乗せてしまうと、フックが動いても扉は閉まりません。

捕獲器の中で食べる練習をするときはこのように長めにしっかりと乗せて下さい。

仕掛ける当日はできるだけギリギリに棒が持ち手に乗るようにします。

これで仕掛けは完了です。

猫の口にフックが引っかかると危険なので、フックに直接エサを付けるのはお勧めしません。

フック部分をガムテープなどで巻いて刺さらない様にしたり、紙コップを利用して写真のようにセットして使うと安全です。

捕獲器で捕獲率を上げるための工夫

いざ捕獲を始めてみると、なんだか上手くいかない。

そんなこともあると思います。

捕獲は猫と知恵比べの連続です。

様々な工夫をして、捕獲の確率を上げていきましょう!

猫が踏み板を踏んでくれない時

踏み板を踏まずに首を伸ばして餌だけ食べられてしまう事があります。

捕獲器の奥に大きな餌をひとつ置くのではなく、必ず小さくして点々とおきましょう。 

もし餌を食べられてしまってもガッカリしないでください。

一度捕獲器の中の餌を食べることに成功した猫はまた必ず入ってくれます。

捕獲器の上部に餌を挟み込み、猫が踏み板を踏んで上を向いて食べるように工夫してみましょう。

踏み板の真上にエサを挟む

雨が降りそうな時

捕獲器を設置したけど、今にも降りそうな時などもあると思います。

近くで見ていてすぐに撤収できる場合は良いのですが、一晩中許可を得たお宅の敷地内に仕掛ける場合や小雨でもう少しねばりたい時は注意が必要です。

天気の変化に対応できるように、捕獲器を丸ごと45リットルのゴミ袋に入れて、入口だけ開けてセットします。

夜仕掛けたまま途中で雨が降ってしまい、朝見に行ったら捕獲器の中で猫がびっしょりと言うのは可哀想です。

基本的には屋根がある場所に仕掛けますが、どうしても屋根がない場合はビニールに入れましょう。

炎天下では仕掛けない

真夏の炎天下で長時間捕獲された状態で捕獲器を置きっぱなしにすると、猫も熱中症になります。

犬と比べると暑さには強い動物ですが、熱中症は命にかかわることがあります。

真夏は昼間は避けて、早朝や夜に仕掛けましょう。

やむをえず日中仕掛ける場合は、絶対に捕獲器から離れないようにして下さい。

ストッパーが付いている捕獲器の場合

うっかりストッパーのセットを忘れると折角捕獲出来た猫が出てしまいます。

お腹の大きな妊婦が二度と入らなくなり出産したケースもあります。

ストッパーが下がらないと猫が逃げます!

体の大きなオス猫の場合

猫はメスよりもオスの方が体が大きいことが多いです。

体の大きなオスの場合、小さめの捕獲器では全身が入りきらない事があります。

閉まりかけた扉を押し上げて出てくる強者もいます。

その場合、大きなサイズの捕獲器を使いましょう。

体重の軽い仔猫の場合

踏み板式では反応しないことがあります。

吊りエサ式の方が良いこともあるので使い分けましょう。

自力で歩ける生後1ヶ月程度の仔猫の場合、踏み板式でも捕獲できます。

しかし、捕獲器の種類によっては扉が閉まらないことがあります。

乳飲み子がいる場合

生まれたばかりの仔猫はとても弱いです。

母猫から離れて数時間授乳できないだけで、体力を失って死んでしまうことがあります。

出産直後の母猫を捕獲してしまうと、母猫と仔猫が離れ離れになり、仔猫が死んでしまうことがあります。

仔猫の出産に気づかず捕まえてしまった場合は、手術した当日に仔猫の元へ母猫を戻してしまうこともあります。

通常ですと、手術当日は放さずに一晩様子を見てから戻すことが多いです。

しかし、仔猫を優先する場合は手術当日に母猫を戻すことがあります。

手術をする病院とご相談ください。

ターゲットが複数いる現場

可能であれば捕獲されるところを見られないように、捕獲器の扉がガチャンと閉まる音を聞かれないように注意して設置場所の工夫をしましょう。

捕獲器が怖いものと認識されると猫が捕獲器に近寄らなくなります。

ある程度慣れていて近くに居ても逃げないような猫の場合は、捕獲器に入ったところで人の手でそっと蓋を閉めると良いです。

先に捕獲出来た猫は速やかに車に移動するなど、これから捕獲する猫に気がつかれないように注意しましょう。

またたびを使う場合

なかなか捕獲できない猫にまたたびを使う事があります。

捕獲器に入る手前でくねくねと酔って捕獲器にスリスリしたりして扉が落ちてしまう事があります。

扉が閉まる音で驚いて、猫が逃げてしまうので気を付けましょう。

人の気配を消す

気になって何度も捕獲器を見に行ったり、近くで見張っていると猫は異様な雰囲気を察知します。

仕掛けたら猫に任せてなるべく近寄らず、一旦見えないところに隠れるなど殺気を消しましょう。

焦る気持ちはわかりますが、焦る気持ちも猫に通じてしまいます。

何が何でも今日捕まえてやる!と言う殺気は猫に気付かれます。

余裕を持って取り組みましょう。

捕獲器の中にガムテープは使わない

時々とても丁寧に捕獲器の中の新聞紙をきっちりガムテープでとめる人がいます。

しかし、猫にガムテープが貼り付いて取れなくなったり、踏み板が正常に動かなくなることがあります。

捕獲器の中にガムテープを使うのは避けましょう。

また、捕獲器の中に敷く新聞紙がぶ厚いと、きちんと扉が閉まらない事があります。

きちんと扉が閉まるように、事前にテストを行いましょう。

捕獲器の中の新聞紙は、踏み板が見えないように隠すためのものです。

捕獲器より小さめに薄く一枚敷けば十分です。

風が強い時は中の新聞紙が裏返ってしまうことがあります。

その場合、新聞紙を敷かないこともあります。

まとめ

猫を捕まえる方法は多種多様です。

大切なことは、事前にしっかりとした準備をして、なるべく失敗せずに1回で捕獲を成功させることです。

猫は賢い動物です。

準備不足で猫を捕まえようとして失敗すると、警戒してより捕まえにくくなります。

記事を参考にしながら、安全により確実に猫を捕獲していただければと思います。

猫との知恵比べ頑張ってください。

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